もし最初にこの店で写真の展示を行うとしたら、それはきっと彼だろうなと。
そんな漠然とした予感はありましたが、思いもよらぬ形で実現する運びとなりました。

多才で頭の回転が早く、口から出る意見はいつも的確。
どこか孤独さを纏っているかと思えば、時に少年のように無邪気な表情を見せたり。

誰よりも器用で、また誰よりも不器用にも見える。
だから彼は魅力的だ。
それは繊細な作品からも感じとれたこと。

ブックレットCD「靄を漕ぐ」から派生するもう一つの物語。

写真と古道具を主とした空間への設えで、またこれまでとは一味違った展示になるかと思います。

僕らなりの”途中”(=立ち止まった時間)を表現し、皆さまをお待ちしています。
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『山口明宏 写真展 “旅の途中”』

6/26(日)〜7/3(日)
at MANSIKKA antiques

※6/25(土)には『靄を漕ぐ リリースライブ』が開催されます。
その日はライブ予約者のみが先行して写真展をご観覧いただけます。
写真展の本開催は26日からです。

以下、ご本人の投稿より引用。
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人生の秋に、という本をご存知ですか?
その本に書かれている一節で、心に残っている箇所があるんです。

“楽しい心で年をとり、働きたいけれども休み、
しゃべりたいけれども黙り、失望しそうなときに希望し、従順に、平静に、おのれの十字架をになう。”

ヘルマン ホイヴェルス 人生の秋に ― ホイヴェルス随想選集(2008.8.30, p.75-76)からの一部抜粋です。

見知らぬ土地を歩き、先の見えぬ道を往く。
何かを探しているのか、それともただ迷っているだけなのか。

いずれにしても秋は、もう少し先らしいので時間は沢山あります。